海兵隊によるブリーフィング(説明会)

9/2 10:45〜12:00 演習場内の米軍用食堂において

説明するスタッダード司令官(中佐)

質問する谷口厚岸町議



海兵隊ブリーフィング(質疑応答)       2005.9.2 am10:45〜12:00

 155ミリ榴弾砲1門に対して何人配置するのか?

 最低限7名必要だ。

 射撃要員と支援要員それぞれ何名か、内訳は?

 支援部隊の中には、給食・通信・車輌整備に従事するものがいる。ただし、セキュリティーの問題があるので、内訳・具体的人数については答を差し控えたい。

 訓練期間中の外出・ボランティアの予定はあるか?

 作戦上の実効性を高めることが一番の目的だ。また、アジア太平洋地域での緊急事態等を想定しながら我々は高度な訓練を行っている。その目的を達成した暁には、日本の文化を知る良い機会でもあるので、自由外出や奉仕活動について計画を立てたいと思う。

 夜間訓練は何日間を予定しているか?

 重要な問題であり、ひんぱんに質問を受ける問題だ。重要な問題なので、夜間訓練の目的を述べさせてもらう。矢臼別のみならず沖縄の訓練も含め、安全上の相互防衛という関係から我々は訓練を行っている。それは、決まった期間ではなく、24時間、365日を通じ、また、昼夜を問わず我々に課せられている任務だ。夜間の暗い中でも遂行しなければならない。我々も休む必要があるがそれが任務だ。夜間訓練は、演習場の規則にしたがってやらせてもらう。実弾射撃の期間、毎日計画している。

 夜間訓練に関して住民への配慮はされるのか? 何時から何時まで行う予定か?

 住民が心配しているとは思うが、規則に従ってやる。時間は21時30分まで行う予定である。

 射撃を延期したり中止したりするのはどういう時か?

 気象条件による。着弾地が霧などで見えるかどうかで決める。だから、4日間の予備をとってある。

 射撃以外の訓練は行われるのか?

 給食、通信、車輌・砲の整備も行われる。これらは全て訓練と考えている。

 今回の訓練の目的は?

 アジア太平洋地域での緊急事態に対する作戦上の即応性を維持することが第一の目的だ。

 人員300名、車輌60両が受け入れ条件だったが、それを大幅に上回る規模になっているのはなぜか?

 SACO合意文書に書かれているのは、五つの異なる演習場で演習する。そして、その中から四つが日米の協議によって選択されていく。四か所のうち三か所では中隊規模、残り一か所では大隊規模の演習が行われる。ということだ。今年は矢臼別で大隊規模の訓練が行われるので大きな数になった。

 今回使われる砲弾の種類は? 昨年は3種類使われたが、今年はどうか?

 弾種も昨年と同じものの訓練を行う。演習場の規則に定められたものを使う。

 何発くらい射撃する予定か? 持ってきた弾が余った場合どうするのか?

 個別の達成すべき任務がある。その任務遂行に必要な弾数を使う。余った弾は、防衛施設庁が輸送を担当する。

 夜間訓練は、町民、酪農にとって大きな負担になる。中止できないか?

 作戦上の即応性を維持・向上させていくためには、夜間訓練は重要なものだ。

 今回参加した隊員の中にイラクに行く要員はいるか?

 我々は命令によっていかなる所へも行かなければならない。その準備をするのが我々の任務だ。

 昨年の実弾訓練期間中、夜間に拡声器を使ったと思われる大きな声が聞こえてきたことがあったが、それはどういう訓練だったのか。今回もそういうことがあるのか?

 今回、拡声器を使う訓練はない。拡声器を持ってきていない。

 演習場内に民間人が生活していることは知っているか。その民間人に対する配慮は行われるか。

 正直言って知らなかった。演習場規則に従って訓練する。

 ボランティアや観光、ホームビジット・ホームステイを行う予定はあるか?

 重要なミッションを達成した後に予定している。奉仕活動については感謝の気持ちを表わす機会と考えている。障害児の施設と公園での事業を計画している。

 あなた方にとって矢臼別演習場はどのような価値があるか? 評価は?

 アジア太平洋地域におけるいかなる緊急事態にも対応するための機会を与えてくれるものだ。広大な土地で訓練できることはとても光栄だ。

 日本国憲法で日本国は戦争をしないと決めていることは知っているか。それについてどう思うか?

 今回の演習に直接関係のない質問なので、答えられない。

 来年矢臼別演習場で射撃訓練を行う計画はあるか?

 その都度日米間で決める。来年についてはまだ決まっていない。

 NBC(核・生物・化学兵器)訓練を毎回やっているが、今回もやるのか?

 我々は防御的NBC訓練をどこの演習場でも行っている。

 矢臼別演習場の評価をもう一度聞きたい。

 演習場周辺の美しい光景や牛がたくさんいて、そういう点ではアメリカと似た点がある。大きな演習場で、また、自然の中で訓練できる。輸送訓練が大きな演習場でできることもいい。

※問答を再現(要約)しました。まとめの責任は中村忠士。



矢臼別演習場における米海兵隊実弾射撃訓練の概要
                   
 (ブリーフィング資料より)

<訓練実施部隊・人員及び砲数等>

(1) 部 隊 第3海兵師団第12海兵連隊第3大隊
(2) 大隊長 サミュエル・T・スタッダード中佐
(3) 人 員 約400名(支援部隊含む)
(4) 使用火器 155o榴弾砲
(5) 砲 数 12門
(6) 車 両 約100両(支援部隊含む)